希望の詩





『希望の詩』 を聴く





すべての始まりの地である大草原。

この懐かしい風の地で “ 希望の詩 ” を紡ぐため、少女は帰って来た。

たとえ奇跡を起こす力がなくても、その胸に秘めた想いを祈りへと変えるために。

雲ひとつない星空の下、少女の詩が大草原の風と共に紡がれる。





この世界に生きている みんなへ



生きていると 辛くて悲しいことも たくさんあるよね



大切なものを失うのは すごく悲しいよね



だけど どうか 希望を捨てないで



それは 悲しみの先にこそ 強く煌めいているものだから



前を向いて 一生懸命に生きて



いつか また 心から笑えるようになるために



私には 奇跡を起こせる力は ありません



だからこそ 想いを込めて この詩を紡ぎます



どうか みんなが幸せでありますように―





そして…










風と共に紡ぐ少女の詩は、それを見守っていた仲間の心に 強く煌めく希望の光を宿らせた。



「お疲れ様、アールティヒ」

「へへっ…ちゃんとやれたかなぁ?」

「大丈夫よ。 アールティヒの想いは、ちゃんと心に伝わってきたもの」

「立派だったぞ、アールティヒ」

「次は、また みんなで歌いましょうね」

「おねーちゃんの想いが世界中にも届けばいいのになー」

「ま、それは流石に期待しすぎだろ」

「そーいや、ジェントっち! ジェントっちの本当の名前って なんなの?」

「あ、気になる!」

「覚えてやがったか…」





「俺の本当の名前はな…」










フォラートル










そして…





ここではない どこか



私達の知らない世界に生きている “ あなた ” へ



そこは どんな世界ですか



みんなが笑い合えるような 平和な世界ですか



大切な人は いますか



私にできるのは ただ祈ることだけ



だからこそ 想いを込めて この詩を紡ぎます





どうか “ あなた ” が幸せでありますように―










〜Fin〜










メニューに戻る